猫ひろし 著

城西大学駅伝監督
平塚潤 著


ロンドンに向って ~猫ひろしカンボジア人になる~

1.猫ひろし見参!
<前半の記事は2011年5月末に書かれたもので「ロンドン向って~猫ひろしカンボジア人になる~の記事は最後にあります>
猫ひろしと言えば、芸能界最速のランナーとしてつとに有名だが、初めて東京マラソンに出た2008年には3時間48分57秒、確かに普通の人よりはちょっと速いけど、特別速いわけではないと見られていた。
でも、2010年の東京マラソンでは3時間を切るサブスリー(2時間55分45秒)、そして今年2011年の東京マラソンでは何と2時間40分を切る、2時間37分43秒を樹立。

ここにきて、猫ひろしを「色物ランナー」と呼ぶ人は全くいなくなって、皆の羨望の目で見られるようになってきた。年齢34歳、身長147cm、体格的にも恵まれたわけではないのに、市民ランナーのトップが目指している3時間をたやすく切り、今や職業人ランナーに近いタイムを出すほどになったのだから。
サブスリーを目指しているランナーは多い。でもそれを達成しているのはほんの一握りである。
サブスリーを目指して月に500Km~1000Km近くも走っているというランナーもいる。それでも中々越えられない壁!サブスリー。猫ひろしはそれを20分以上も上回って走れるのだ。


2.あなたも猫ひろしのように速く走れる!
どういう練習しているの?
月にどれくらい走っているの?週にどれくらい走っているの?
どんな練習しているの?
その秘密は次項で!
   
3.猫ひろしの秘密
-どれくらい走っているの?
猫ひろしがARES GPSを使って走っている走行距離はおよそ月300~500㎞です(低酸素ルームやランニングマシンを使っての距離は除く)。
猫ひろし日本縦断チャレンジカレンダー
をみてください。この日本地図の左横のグラフをクリックすると弊社がARES GPSを売りはじめてからの(2010年11月からの)猫ひろしの詳細なランニング履歴が見られます。
これを見ると、11月は273Km(但しこの月は半月のデータなので、月換算すると546Km)、12月は291Km、1月は354Km、2月は322Km、3月は316Km、4月は380Km、5月は271Km、6月は250Km、7月は462.5Kmと概ね月400Km弱です。サブスリーを狙っている人の中には 月600km以上走っている人も多いのではないかと思いますが、猫ひろしの走行距離はさほど多くはありません。驚きました?

-走っている時はよっぽど速く走っているの?

いいえそうでもありません。普段はLSD(Long Slow Distance)が多いのです。Km 5分とかそれより遅いスピードで走ったりしています。たまにスピードトレーニングを混ぜて3分30秒ぐらいで走ったりとかしています。元10000mランナーの平塚 潤コーチ(アジア大会銀メダリスト)の元でスピードトレーニングをやっています。 東京マラソンの直前の5Km走は16分35秒を出していました。

-40Km以上走っている時は、全てレース?

猫ひろし日本縦断チャレンジカレンダー
いいえ、カレンダーにで囲んでレースと書いてある日以外はレースではなくて、全てトレーニングです。東京マラソンの前には特に、ロング走のトレーニングをやっていて、12/19に33Km、12/25に40Km、12/28に40Km、1/2に35Km、1/18に42Kmと東京マラソンの前に40Km走を3回、35Km走を2回こなしています。意外に長い距離を何回も走っていますよね。

-他にどんなトレーニングしているの?

低酸素ルームでのランニングや加圧トレーニングでの筋力強化もやってます。
都内のハイテク塾というところで低酸素ルームでのランニング、加圧トレーニングはDEUXというところで「どSトレーニング」をやっています(結構キツイらしい)。この低酸素ルームでのランニングで心肺機能をあげ、加圧トレーニングで筋肉を鍛え、普段走っているだけでは鍛えられない部分ごとの筋力強化を行ったり、筋肉を増やすことで、基礎代謝をあげダイエットにも繋げている


DEUXでの加圧トレーニング

ハイテク塾の低酸素ルームでのランニング
-ダイエット
上述の加圧トレーニングはじめてから猫ひろしの体重はなんと9Kg減! 筋肉増で基礎代謝があがったことがダイエットに結びつきましたが、さらに食事制限を実行しています。普段はたんぱく質を多めに採って夜は炭水化物を控えるということも効果あるようです。

-総括 (サブスリーを達成するには!)
①総ランニング量
結論としては、まずある程度量をこなす。100-200Kmでの月次走行距離では、3時間を切ることやさらにそれを縮めるのは難しくなる。できれば毎月300km以上は走るようにしたい。また週に1~2回というのではなく基本的に毎日走る!レース後の3~5日休むのを除くと猫ひろしはほぼ毎日走っている。イメージとしては休むのは週一回のペースのつもりで。
②レース数ヶ月前にはロング走を積極的に
また、レース直前は無理でも1~2ヶ月前には40Km走も3~4回を取り入れる。
③過負荷走
猫ひろしのブログにも書いていますが低酸素ルームでのランニングはかなり効くらしい。
④筋力トレーニング
加圧トレーニングがかなり効いているらしい。(練習時間も少なくて済むし、怪我も少ない)
⑤スピードトレーニング
日によってはLSDばかりではなく、スピードトレーニングを!ここで速筋を鍛える!
5Kmのスピードトレーニングや400mのダッシュ、200Kmジョグのインターバルトレーニングも有効!
練習としてはこんな感じです。必ずしも、月間走行距離だけに頼らずに 300Km~400kmの月間走行距離+上述のようなプラスの運動を加える!ということで万遍なく、練習することが目標達成につながります。

-直前の練習
猫ひろし日本縦断チャレンジカレンダーを見てください。
カレンダーのがレースです。例えば、12月5日のカンボジアハーフマラソンの前は10Km, 10Km, 5Km, 5Kmと段々負荷を減らして疲れを取って、レースに臨んでます。
2月27日の東京マラソンの時はやはり、10Km, 5Km, 5Km, 3Kmとやはり徐々に練習量を減らし、レースに備えてます。

-直前の食事
これは、既に皆様も実施していると思いますが、猫ひろしもレース直前の2~3日はカーボローディング(運動エネルギーとなるグリコーゲンを炭水化物によって通常より多く体内に摂取すること)です。普段1杯のご飯を多めに2杯とか、うどんやスパゲティーでひたすらカーボローディングです。猫ひろしはレース直前ご飯2膳食べ終わるまで食卓をはなれなかったらしい。

-レースが終わったら、どうするの?
ハーフやフルマラソンのあとは、筋肉がボロボロです。ひたすら回復に努めて、4~5日休憩して、再練習開始しても2Kmとか5Kmとか体を休めながら、練習開始していることがカレンダーでわかります。

4.あなたも猫ひろしのように走れる!
コツは?①~⑤を真面目に、行うこと。これがタイム短縮の近道。
あとは、ARESで練習管理!


5.ARESであなたを変えてみよう!
-毎日の走った距離を日々管理するのは面倒なもの、ARESと専用ソフト(Enjoy ARES)で簡単ダウンロード!
目標どおりに進んでいるか、週ごとに月ごとにチェックしましょう!
データアップして、それが蓄積されていくのでどんどん喜びを感じるはずです!


-Enjoy ARESへのデータ手入力
ARESを使わなかった時やランニングマシンで走った場合はその走行距離を日記につけることもできます。
-日記をつけてみよう。
今回のARES GPSの管理ソフトEnjoy ARESはバージョンアップされて、日記もつけられるし、また体重や体脂肪の管理もできるようになりました。これからは走行履歴だけでなく、体重や体脂肪管理も合わせて記録を狙っていきましょう。 http://www.transtechnology.co.jp/gps/ARES/EnjoyARES.php


-たまには遊び心も!
猫ひろしはもう、日本縦断を終え、世界に旅立った!
http://www.transtechnology.co.jp/gps/ARES/neko_record.php
あなたも、負けずに桃太郎電鉄感覚で日本縦断を楽しんでみましょう!

猫ひろしは2011年7月15日に日本縦断を達成!
翌日からは船で韓国に渡り、既に韓国を縦断!
今は北朝鮮を力走中!
まもなく、北京・西安を経てついに「夢のシルクロード」を目指します!
あなたも「日本縦断」そして「夢のシルクロード」にチャレンジ!
猫ひろしはどこを走っているか?はココをクリック!
http://db.transtechnology.co.jp:8359/ARES/neko_record.php
6.ロンドンに向って ~猫ひろしカンボジア人になる~
2011年6月21日に猫ひろしは「カンボジア人に国籍を換え、ロンドンオリンピックを目指す」との記者会見を行った。その後、テレビでも放送されたのでご覧になられたかたも多いのではないかと思う。
それでも道は厳しい、カンボジアでNo.1にならない限り出場は出来ないし、そのためには現在の記録を10分以上縮める必要があるが、それでも猫ひろしは本気だ!

~北海道マラソンの試練~
そのために8月末に行われた「北海道マラソン」では秋に向けて、何とかタイムを出したかったはずだ、しかし北海道マラソンのタイムは2時間47分、彼が最低限の目標としていたタイムより2分遅れ、な~んだ、あまり早くなかったじゃないと思った人もいるかも知れません。
でも彼はこの大会で自己ベストを出すことを本当に狙っていたのです。7月の走行記録をみればわかりますが月間に500Km近くを走りこみ。7月22日、7月29日、8月6日と毎週40Km走を自ら課していたのです。
http://db.transtechnology.co.jp:8359/ARES/caltest.php?year=2011&month=7

直前のタイムトライアルでもベストタイムをたたき出し、彼自身行ける!と思ったはずです。
でも、マラソンはそんなに甘くない。しかもこの夏の気温です。
猫ひろしと同じクラブで女子のぶっちぎりの先頭を走っていた「吉田 香織」も最後の最後に2人に抜かれ3位になったシーンをTVで見ていた人もいるのではないでしょうか?
気温はじわり、じわりと目に見えない形で体力を奪っていった。おそらく順調に自己ベストを積み重ねてきた猫ひろしにとって今回のレースは彼の初めての挫折だったのではないでしょうか?

下のラップデータを見ると一目瞭然ですが、前半17Km過ぎまでKm 3分20秒~3分40秒ぐらいで、明らかにハイペースで突っ込んでいます。ところが27Km地点で失速、30km過ぎからは再度またペースを上げだしていますが、32Km地点からは再度失速、35Km地点からは4分半近くまでペースを落とし、40Km地点からは5分も越えてしまうペースになっています(今回はテストのためにマニュアルでラップを取ったので必ずしもKmラップとなっていないところがあります)。一般のランナーで言われる35Kmの壁。いままで一度もこの壁にぶち当たったことがなかった猫さんが北海道マラソンではこの壁に狂わされてしまいました。


猫ひろし北海道マラソン2011レースデータ

ラップ数 距離(km) 累計距離
(km)
ラップタイム スプリットタイム 平均スピード
(km/h)
メモ欄
1 1.0 1.0 00'03''30 00'03''30 16.4 前半ややハイペース
2 1.1 21 00'03''50 00'07''20 17.6  
3 1.0 3.1 00'03''22 00'10''42 17.4 前半ややハイペース
4 1.0 4.1 00'03''37 00'14''19 16.9
5 1.0 5.1 00'03''34 00'17''53 17.1
6 1.0 6.1 00'03''34 00'21''27 17.7
7 1.0 7.2 00'03"52 00'25''19 16.2
8 1.08.2 00'03''4200'29''01 16.2  
9 2.110.3 00'07''3000'36''31 16.7 ラップボタン押し忘れ?
10 1.011.3 00'03''4200'40''13 16.9  
11 1.012.3 00'03''4300'43''56 16.7  
12 1.013.4 00'03''33 00'47''2917.5  
13 1.0 14.5 00'03''44 00'51''13 17.7
14 1.015.5 00'04"0500'47''29 16.5  
15 1.1 16.6 00'03''34 00'58''27 18.2
16 1.017.6 00'03''5200'03''52 16.2  
17 1.018.6 00'03''3801'05''57 16  
18 1.019.6 00'03''4001'09''37 17  
19 2.121.7 00'08''2001'17''57 14.9 ラップボタン押し忘れ?
20 1.022.7 00'04''0301'22''00 15 20㎞付近からペースダウ
21 1.023.7 00'04''0301'26''03 15.2  
22 1.024.7 00'03''3901'29''42 16.5  
23 1.025.7 00'03''3601'33''18 16.3  
24 1.026.7 00'04''0401'37''22 14.9  
25 1.027.7 00'03''5501'41''17 15.5  
26 1.028.8 00'04''1101'45''28 14.5  
27 1.029.8 00'04''0701'49''35 14.9  
28 1.030.8 00'03''4101'53''16 16.6 ペース盛り返す
29 1.031.8 00'03''4501'57''01 16  
30 1.032.8 00'03''5802'00''59 15.3  
31 2.034.8 00'07''5902'08''58 15.3 ラップボタン押し忘れ?
32 1.035.9 00'04''3302'13''31 13.5 再びペースダウン
33 1.036.9 00'04''4202'18''13 13.1  
34 1.037.9 00'04''2402'22''37 13.7  
35 1.038.9 00'04''1902'26''56 14.2  
36 1.039.9 00'04''4002'31''36 13  
37 1.040.9 00'05''0702'36''43 11.8 残りわずかでさらに・・・
38 1.242.1 00'05''5302'42''36 12.2  
39 1.143.2 00'04''3902'47''15 13.7  
40 043.2 00'00''1102'47''26 6.2  
Total 43.2  02'47''26 15.5  
1KM 平均ラップ 00'03''52  

~カンボジア代表をかけて~
今回の北海道レースは彼にいくつかの試練を与えた、でもそれがこの時期でよかったのではないかと思っています。自信過剰になったら潰れる。直前の疲れをどれだけ取れるか?も大きくレースに影響する。体に聞きながら、きつくないペースでレースを運んでも最後までエネルギーが必ずしも持つとは限らない。ちょっと調子がいいと思って、ペースを上げるとそれはレース後半に徐々にボディーブローで効いてくる。彼はこのレースでさまざまなことを学んだ。
猫ひろしが立ち上がるのはこれからだ!